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ゾクッとして、ホロッとして 

 2009.7.18

 ひかり、こだま、東海道本線と乗り継いで、藤枝に到着したのは10時。7ヶ月ぶりに「蕎麦酒かわかつ」の暖簾をくぐった。店長やおとうさん、おかあさんのにこやかな笑顔に迎えられ、また今回も張り切ってやりましょうと元気に挨拶。
 舞台設営をしているうちに、早々とお客さんがお見えになった。控えに使わせてもらう2階の倉庫には冷房がない。わあ、強烈に暑い。「フ〜ッ、となる前に、冷蔵庫に入ってください」。零度の空間は、まるで冷凍サウナ。暑いわーい、冷たいわーい、おなじみ『船弁慶』の焼き豆腐になりそうだ。
 さて、3年目で第5回を迎える当席の、まずは昼の部のはじまり、はじまり〜。

第5回「かわかつ八天寄席」初日昼の部(11時半開演)

『皿屋敷』    月亭 八天
      仲入り
『ぬけ雀』    月亭 八天

 お客さまからの依頼で、今回は怪談噺と人情噺のご注文を受けた。ただし、大阪の落語には本格怪談噺も人情噺もほとんど存在しない。江戸文化と上方文化、江戸っ子と浪花っ子の気質の違いから、そうなったことをお伝えし、まあ、怪談がかったもの、人情めいたもので、「ゾクッ!」と「ホロッ!」を聴いていただくことにした。
 終演後、お昼の弁当をいただき、そのあと高座で稽古。あれれ……。いつのまにやら座布団の上でコックリコックリ。どうも睡魔が襲って来たようだ。冷たい水で顔を洗って、気を引き締めてかかろう。

第5回「かわかつ八天寄席」初日夜の部(17時半開演)

『御神酒徳利』  月亭 八天
      仲入り
『足あがり』   月亭 八天

 終演後は、例によって、みなさんと美酒美食を楽しむ時間。萩錦の酒蔵から「本醸造南アルプス」、大井川茶園から「開運」を差し入れにいただいた、それに加えてハウスワイン「杉錦」。どれもこれもうまいのなんの、かわかつのお料理によく合うこと。
 二次会は、駅東側「DE愛」という店でカラオケパーティー。相変わらず、にぎやかな面々が集う。半年に一度しか会わないのに、十数年来の付き合いのような気がする。不思議な縁、不思議な出会い。これぞまさしく生きている醍醐味。ありがたや、ありがたや。
 明日は夜に貸切公演がある。
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HN:
月亭八天
年齢:
64
HP:
性別:
男性
誕生日:
1960/09/12
職業:
落語家
自己紹介:
上方落語家・月亭八天
 1960年(昭和35)、大阪市中央区日本橋1丁目(日本一)生まれ。近畿大学在学中はミナミのライブハウスで弾き語りをしながら、音楽アーティストを夢見ていたが、次第に子どものころから憧れていた落語家を志望するようになる。4年間の落語浪人を経て、1986年(昭和61)3月、大学卒業と同時に月亭八方師に入門。
 京・大坂の風俗と人情を生き生きと描いた上方落語を演じるべく、落語に登場する生活風俗や舞台となった大阪の町などを徹底的に考察することを身上とし、「八天流」の芸を追求している。また歌舞伎や文楽など古典芸能にも造詣が深く、数少ない寄席の囃子方として笛を受け持つ。
 1996年(平成8)5月、なにわ芸術祭落語部門最優秀新人賞受賞。併せて大阪府知事賞、大阪市長賞受賞。また平成9年度大阪府芸術劇場奨励新人に指定。
 精力的に地域寄席をプロデュースしており、「十三寄席 噺のにぎわい」(大阪・十三)をはじめ、「八天の会」(大阪・森之宮)、「兵庫八天の会 やなぎはらYEBISU亭」(神戸・柳原)「HATTENプロジェクト会議」(大阪・梅田)」など、大阪、神戸の各地域で独演会形式の落語会を開催。また地域寄席「上新庄えきまえ寄席」では、「HATTENらくごワールド」と題し、年2回(2月・8月)、3席ネタ卸しに挑戦。2006年春からは、坂田三吉で有名な通天閣を見上げる将棋屋で「新世界ジャンジャン寄席」が、大阪市中央公会堂では、小説家・田中啓文氏とのコラボレーション「落語再生公開堂 ハナシをノベル!!」が、2007年から国立国際美術館(肥後橋)で「月亭八天のアートな落語会 みゅ〜じあむ亭」が、なんばパークスの書店では「&音寄席 大大阪大八天の会」がスタート。
 その集大成として、毎秋、ワッハホール(大阪・なんば)での独演会で、聞けば幸せになる八天の「しあわせ落語」を結実させている。ただいま東京での独演も計画中。
 芸歴20周年を記念して「HATTENカーニバル」と題した感謝祭が様々な形で展開。
 2005年11月の「第10回 月亭八天独演会(320名動員)」を皮切りに、12月に〜兵庫八天の会〜「第10回 やなぎはらYEBISU亭(100名動員)」、2006年3月16日の入門記念日を挟んで10日間の連続公演「ALL THAT HATTEN 10days(通算300名動員)」、4月に「第30回 十三寄席 噺のにぎわい(新僑飯店宴会場にて300名動員)」、6月に「第20回 RENEWAL八天の会(大阪KKRホテルにて280名動員)」、11月に「第11回 月亭八天独演会」と続く。
 1997年(平成9)から、自作のホームページ「HATTEN WORLD」を開設。落語会の案内、入門秘話など豊富なコンテンツを掲載している。「DIARY」では日記を公開。落語会の様子、稽古の苦悩、他の落語家たちとの交流などを書いて好評を得ている。毎日更新中。